被ばくに関する知識を鎌田先生からうかがいました! [お耳拝借!]
東日本大震災の被災地にボランティアに行かれる方のために、
放射線被ばくに関する基礎的な知識を広島大学 名誉教授の
鎌田七男先生から教えていただきました。
ご参考になればと思います。
(※ 以下の情報は2011年4月16日現在のものです。)
ボランティア行動に際して被ばくに関する知識を持っていますか?
~鎌田七男先生にうかがいしました~
◆被ばくとは‥
被ばくには2つの型があります
【放射線源から直接被ばくする型】
放射線が、直線的に外から人体に当たる被ばく。広島、長崎の原子爆弾と
東海村臨界事故はこのタイプ。
【飛散した放射性物質型】
飛散した放射性物質が、主として、食物摂取や呼吸によって取り込まれて
体内で放射線を出し、それに被ばくする型。
チェルノブイリ、福島第一原発事故はこのタイプ。
被ばくには、外部被ばくと内部被ばくがあります
【外部被ばく】
体外から直接体に放射線(主として、中性子線・ガンマ線)が当たるもの。
測定された放射線の単位をシーベルト(Sv)で表す。(1ミリシーベルトは
1シーベルトの1/1000, 1マイクロシーベルトは1ミリシーベルトの1/1000)
【内部被ばく】
放射性物質が食物摂取や呼吸によって取りこまれ、これが体内に溜まって
放射線を出す。測定される放射能の強さはベクレル(Bq)で表わされる。
放射性ヨウ素は甲状腺、セシウムは筋肉他、ストロンチウムは主に骨髄に
沈着して放射線を出す。これらの放射性物質が長期間にわたって体内に
留まった場合、体に悪影響を及ぼす。
・放射性物質の物理的半減期(原子核崩壊によって半分に減る時間):
ヨウ素131(131I) 8日、 セシウム137(137Cs) 30年、
ストロンチウム90(90Sr) 28年
・生物学的半減期(取りこまれた放射性物質が代謝や排泄で体外に出され
半減するまでの時間):
ヨウ素131(131I) 3~4ヶ月、 セシウム137(137Cs) 約100日、
ストロンチウム90(90Sr) 50年
被ばくの許容線量は「取扱い作業者」と「一般住民」とで区分されています
「取扱い作業者」は、通常、外部被ばくも内部被ばくもすることになります。
許容線量は5年間で100mSv(ただし福島原発に際しては250mSv)、
1年間最大50mSvとなっています。
「一般住民」は、放射線源に近づかない限り、内部被ばくが問題となります。
許容線量は、1年間1mSvです。
◆一般住民が被ばくを防ぐためにはどうしたらいいでしょう?
【放射線源から直接被ばくする型】の場合
線源に近づかないこと。
【飛散した放射性物質型】の場合、晴天の日と雨の日で対策が異なる。
◎ どちらの場合でも、外から帰ったら必ず水かぬるま湯で4~5回うがいする。
[晴天の日]
・湿らせたマスク…呼吸器への沈着を防ぐ
湿らせたガーゼまたはティッシュを紙マスクの内側にあててもよい。
・肌を出さない…肌への付着を防ぐ
- 必ず帽子をかぶる
- 首をタオルで巻く
- カッパ、ウインドブレーカーなど目の細かい衣服を着る
・外で着た衣類をはたかない!(はたくと呼吸器にはいり、内部被ばくを招くおそれがある。)
[雨の日]
・雨にうたれないようにする。(雨滴には放射性物質が付着している場合がある)
・帰宅したらシャワーをあびる。特に、髪はしっかりシャンプーする。
シャワーがなかったら、タオルで拭き取る。
・雨に濡れたものは、「水に浸して洗い流す」を3回以上繰り返す。
◆一般住民が被ばくしたと思ったらどうしたらいいでしょう?
【放射線源から直接被ばくする型】の場合
外部被ばくしたと思われるときにはすぐ医者へ。自覚症状の有無に
かかわらず、すぐに白血球を調べてもらう。通常、一般住民にはあり得ない。
【飛散した放射性物質型】の場合
・大量の放射性ヨウ素を食べたり吸ったりするような状況では、
子ども・妊婦をはじめ成人にも安定ヨウ素剤が処方されるように
原発所在地自治体によって準備されている。海藻類(昆布、わかめ、海苔)を
早めに食べてヨウ素欠乏状態でないようにしておくのもよい。
◆被曝医療に関する日本の拠点
・放射線医学総合研究所
<http://www.nirs.go.jp/index.shtml>
・広島大学原爆放射線医科学研究所
<http://www.rbm.hiroshima-u.ac.jp/>
◆より詳しく知りたい方は…
・千葉県・放射線医学総合研究所のホームページ www.nirs.go.jp
・「広島のおばあちゃん」シフトプロジェクト発行(広島紀伊国屋書店販売)
〔鎌田七男先生のプロフィール〕
財団法人広島原爆被爆者援護事業団理事長。広島大学名誉教授。
日本放射線影響学会名誉会員。
広島県がん対策推進協議会委員(がん登録運営部会代表)
核戦争防止国際医師会議日本支部理事。
目に見えることは人間の力で改善できるが、目に見えないことを解決しなければ、それ以上の惨劇を繰返さなければならなくなる。
心は、人間の努力だけでは改善できない。
私たちが、今、しなければいけないことは、『救世主スバル元首様』に、救いを求めることだ。
もう、時間がない!!
http://www.kyuseishu.com/tanuma-tu-koku.html
http://miracle1.iza.ne.jp/blog/entry/2237566/
by hikaru (2011-04-19 23:57)